エクセルで工程表の作り方を探している方へ!工程管理で悩んでいるなら全体最適の視点を学ぼう

 How to create a schedule in Excel

中小製造業で総務を担当しているジムリンです(*^_^*)
ただの総務なのに、気がついたらkintoneのアプリ構築まで兼任することになり、毎日バタバタしながら過ごしています。
製造業のことはまだまだ勉強中で、現場のみなさんに助けてもらいながら日々なんとかやっているような状態です(゚Д゚;)

今日は、そんなボクのもとに届いた相談と解決につながる考え方を紹介しようと思います。
テーマは「エクセルで工程表を作ること」……なんですが、話を聞いていくうちに、実はエクセルのフォーマットを工夫しても解決しない本質的な問題が見えてきました。
同じような悩みを抱えている方にも、きっと参考になると思います。

工程管理がうまくいっていない……エクセルを使った工程表の作り方を知りたい!

ある日、他社で生産管理を担当しているBさんから
「ジムリンさん、kintoneとか工程管理にくわしいって聞いて。ちょっと相談に乗ってもらえますか?」
と連絡が届きました。

くわしいかどうかは微妙なところではあるんですが(;’∀’)
「もちろんです!」とお答えして、話を聞かせてもらいました。

Bさんの悩みはこういう内容でした。

うちは工程別にエクセルで納期を管理してるんですけど、最近なんか管理がやりにくくなってきた感じがして。
フォーマットが古くなってきたせいかなって思ってて、直せば改善するんじゃないかと。
手軽な作り方とか、いいフォーマットってありますか?

 

なるほど。やりにくさを感じてきたから、エクセルで作った工程表を見直そうとしているんですね。

これ、すごくわかる話だなと思いました。
エクセルでの工程管理は多くの現場で使われていますし、「使い続けているうちにちょっとずつ合わなくなってくる」という感覚は、ボクの会社でもよく耳にします。

ボクもそこまで詳しくないので一緒に調べてみると、エクセルで作れる工程管理表にはいくつかのフォーマットがあることがわかりました。

エクセルで作れる代表的な工程管理表のフォーマット

エクセルで作る工程管理表には、大きく分けて4つのフォーマットがあります。

Bさん、エクセルの工程表に適したフォーマットには、種類があるみたいですよ。

どれがBさんの会社に合いそうか見てみましょう!

Excel - Process chart - Gantt chart - Bar chart - Graph format - Network format

フォーマットの種類 特徴 向いている場面
ガントチャート式 縦軸に工程、横軸に時間をとり、作業期間をバーで表示 進捗の視覚的な確認
バーチャート式 作業期間をシンプルな棒グラフで表示 全体のボリューム感の把握
グラフ式 出来高や生産数の推移を折れ線・曲線で表示 生産トレンドの追跡
ネットワーク式(PERT図など) 工程の順序や依存関係を丸と矢印でつないで表示 複雑な生産プロセス全体の把握

Bさんは少し前向きな表情になりながら

「なるほど、色々あるね!ただ、それぞれ使う目的が結構違うみたい。

今使っているエクセルの工程表って日付と作業名を並べてるだけで、どの作業がいつ終わるのかパッと見えなくて。
ガントチャートなら作業の流れが一目でつかめそうだし、よさそうかな?」

と言いました。

 

ガントチャートにすると、管理のしにくやが改善しそうですか?

「えっと……見やすくなれば管理しやすくなるかなって。」

Bさんの答えが、ボクはなんとなく腑に落ちませんでした。

エクセルの工程表だと改善するにも限界がある?

Excel-Schedule-Problems

「見やすくなれば管理しやすくなる」って本当にそうでしょうか?

なんとなく気になったので、ボクはBさんにもう少し話を聞いてみました。

工程ごとにファイルが分かれていると前の工程の遅れが伝わらない

工程別にエクセルで管理しているって言っていました、それぞれファイルがあるってことですか?

その運用だと、たとえば切削で遅れが出たとき、組立チームのファイルには反映されないですよね?

 

「そうです!

だから組立チームは知らないまま動いてて、後から気づいてバタバタすることがあって(苦笑)。」

 

エクセルをガントチャートに変えたら見やすくはなりますが、ファイルが分かれてる状態は変わらないですよね?

ということは、連携部分での問題って解消されない気がするんですけど……。

 

「……あ。」

担当者ごとに違うフォーマットでは工程全体の進捗が把握できない

「ジムリンさんが言うことはごもっとも。
うちは、工程別=チームに分かれているから、それぞれに管理担当がいるんだよね。
だから、各チームの担当者がそれぞれ使いやすいようにエクセルをいじってるんだよ。
切削チームと組立チームで、フォーマットが全然違う状態になってて。
もしかしてそれもまずいのかな?」

 

じゃあ工場全体の進捗を一覧で見ることは……?

 

「できないんだよ。
全体像を誰も把握できていない状態になっちゃってて。
そういう状態で回せるようにはなってるんだけどね!
担当者が走り回って、それぞれ確認してみたいな。」

リスケのたびに手作業で修正して回る手間がかかる

スケジュールが変わったときは、どう対応してるんですか?

 

「リスケするときは担当者が各チームにヒアリングして回って、情報共有してからファイルを手作業で修正して……。」

 

え、毎回ですか?!

 

「毎回そうだよ!もしかして、このやり方って他社さんではやってないのかな?うちはずっとそうだから、疑問にも感じてなかった(苦笑)
だから、とりあえずフォーマットを変えればもう少しなんとかなるかなって思ってたんだよね。」

 

これ……ガントチャートに変えても、解決しないんじゃないかな(..;)
Bさんがずっと抱えていた「やりにくさ」の正体は、エクセルの見た目ではなく、リスケのときの報連相やファイルの修正をすべて人が行わなければならない管理の構造にあるかもしれません!

エクセルじゃ解決できない?根本的な原因は個別最適化された「管理構造」にあり

Bさん、少しだけ待ってもらえますか?

そう言って、ボクはジョーさんのいるところまで走りました。

どうしたの?走ってきたの?

 

ちょっと聞いてもらっていいですか!?

エクセルで工程表を作成して、工程(チーム)ごとに生産管理を行っている会社の方から相談が来ているんですけど……。

本人は、工程表のフォーマットを変えるつもりだったみたいで。

ただ、話を聞いていたら、本当の問題はフォーマットじゃないような気がしてきたんです。

 

どんな状況なのか、くわしく話してみて。

 

ボクがBさんの現状を説明すると、ジョーさんは少し間を置いてから言いました。

 

たしかに、本質的な問題を見誤っているね。

やっぱり!

でも、だったらエクセルのフォーマット以外に何を変えればいいんでしょうか?

 

チームごとにファイルが分かれている、担当者ごとにフォーマットが違う、全体が見えない……。

まず、これはエクセルの見た目の問題じゃないよね。

どうやら、各チームが自分たちのやりやすさだけを優先して動いているみたいだね。

つまり、個別最適化された管理構造そのものが問題なんだよ。

各チームが使いやすいフォーマットに替えたところで、チームの連携部分はなんら変わらない。

むしろ、フォーマットを替えるリソースが無駄になるだけかもね。

 

 

こうして、個別最適化された構造こそが問題だということがわかってきました。

個別最適から全体最適へシフトしよう!カギを握る「TOC理論」

Manufacturing - TOC - Individual optimization - Overall optimization

個別最適化が問題……。

じゃあ逆に、個別最適化じゃない状態って、どういう状態ですか?

 

工場全体をひとつの流れとして捉えて、全体がうまく回ることを優先する状態だよ。

これを全体最適と呼ぶ。

Bさんに本当に必要なのは、新しいエクセルじゃなく、視点の切り替えだよ。

 

全体最適……。

 

チームで動いていたらチームのことを考えちゃうのは当たり前だよね。

全体最適について理解するのに役立つ考え方があるよ。

TOC理論って聞いたことある?

 

いや、はじめてです……。

TOC理論とは?制約に着目して全体の流れを改善する考え方

TOC(Theory of Constraints:制約理論)は、かんたんに言うと「工場の流れを止めているところを改善すれば、工場全体の流れが良くなる」という考え方だよ。

1980年代にゴールドラット博士が提唱したマネジメント理論で、ボトルネック(制約)に注目して改善することを重視しているんだよ。

TOC理論によると、全体の成果は一番流れが悪い工程、つまりボトルネックで決まるといわれているんだ。

ボトルネックに注目する?

個別最適化されたエクセル管理はボトルネックになりがち

Manufacturing-TOC-Bottleneck

 

Bさんの工場の場合、情報が伝わりにくい、担当者が走って調整して回らないといけない。

つまり、連携部分がスムーズにいっていなさそうだよね?

これが、全体の流れを悪くしている「ボトルネック」になっている可能性が高い。

 

連携部分がボトルネックになっている?

 

そうだね、ペットボトルの一番狭い部分、砂時計のくびれ部分を想像したらわかりやすいかな?

くびれが狭いほど流れが滞るよね。

 

つまり、工場全体の流れを良くするために、ボトルネックの狭さを改善するイメージでしょうか?

そして今回は、エクセル工程表がボトルネックなのではなくて、管理構造自体が流れをせき止めている原因ってことですか?

 

そうだね!

担当者が各担当者を探して、ヒアリングしてリスケして回らないといけない。

この体制が、工場の流れを止めているね。

 

もし、エクセルのフォーマットをガントチャートに替えても、この状態は変わらないから問題はそのまま残る……。

 

そういうこと。

じゃあ、本当に必要な改善は何だと思う?

 

連携部分がスムーズにいくことですよね。

たとえば、全工程の情報が一箇所に集まっていれば、そこをハブにすればいいので、担当者を探し回る必要がなくなります。

そのハブ上でリスケできたり、各チームに伝達できたりしたら、報連相も効率化されますよね!

 

そのハブには、GROW工程管理というシステムがちょうどいいかもしれない。

 

全体最適の視点で一元管理の仕組みを検討してみよう!

Manufacturing - TOC - Process Control System

え!それって、エクセルやめなさいってこと?

 

エクセルでやりたいなら頑張らないといけないね。

そこに割けるリソースがあるならいいんだけど、ふつう工場って現場を動かしながら工程管理するから無理じゃない?

短期的に見るとフォーマットを替えるのが早いかもしれないけど、根本的な課題を解決して工場全体を良くしたいなら仕組みそのものを見直したほうがいいよね。

 

たしかに……。ちなみにGROW工程管理ってどんなものですか?

 

kintoneをベースにした、多品種少量・受注生産型の製造業に特化した工程管理システムだよ。

さっき話したTOC理論をベースに設計されていて、ボトルネックに着目して工場全体を最適化することを目的にしているんだ。

 

TOC理論がベース……!さっきの話とつながった気がします。

 

そう。Bさんが抱えていた問題をひとつずつ解消できる仕組みになっているよ。

まず、全工程の情報を一元管理できる。

チームごとにバラバラだったファイルが、kintone上の一画面にまとまるイメージだね。

 GROW Process Management - Gantt Chart

切削チームも組立チームも、同じ画面で進捗を確認できるから、前の工程で遅れが起きたらすぐ全体に伝わる。

 

それだけで、Bさんが言ってた「担当者が知らないままバタバタする」問題は解消されますね。

 

そうだね。それから、日程計画を数クリックで半自動作成できる機能がある。

GROW Process Management - Production Management - Semi-automated Scheduling

設備や人員の余力を考慮した上で、制約をオーバーしないようにスケジュールを組んでくれるんだよ。

 

それが自動スケジューリング機能ですね!リスケのたびに各チームにヒアリングして回る必要がなくなる……。

 

そういうこと。あとは、現場での実績登録がシンプルな設計になっていてね。

GROW Process Management - Performance Management

専任のエンジニアがいなくても、製造現場の担当者が自分たちで使えるようになっているんだよ。

 

中小製造業だと、システム専任の人がいないところも多いですもんね。

 

そうそう。kintoneがベースだから、使い慣れたら他の業務への展開もしやすいし、外部システムとの連携も比較的やりやすい。

Bさんの現場みたいに、まずは工程管理の構造を整えることから始めたい会社にはちょうどいいと思うよ。

それに、低コストで導入できるんだ。

GROW Process Management - Fees

 

なるほど……。

GROW工程管理を選択肢のひとつとして考えると、管理構造の仕組みも幅広く検討できそうですね!

 

全体最適の視点を取り入れて工程管理の構造を見つめ直そう

ボクはBさんのところへ戻り、ジョーさんから学んだことを自分なりの言葉に直して伝えました。
TOC理論のこと、個別最適と全体最適のこと、今回のボトルネックのこと。
そしてGROW工程管理のことも。

Bさんは、

「エクセルの作り方を探せばなんとかなると思ってたけど。
それって結局、自分のチームの中だけをなんとかしようとしてただけで、工場全体の流れのことは考えてなかったんだ。
そもそもエクセルのフォーマットを探している場合じゃなかったんだね。
新しい気づきを得られたよ、ありがとうジムリン!」

と言って、帰って行きました。

Bさんの表情が、相談に来たときとは明らかに違いました( *´艸`)

 

結局、エクセルのフォーマットは見つからなかったけれど、問題の本質に気づけたことが何よりの収穫かも!

今回の話を通じてボクがあらためて感じたのは、全体最適の視点で課題と向き合わないと、問題の本質には気づけないということです。

エクセルで新しい工程管理表の作り方を探したり、便利なフォーマットを取り入れたりすること自体は悪くありません。
でも、各チームがバラバラにファイルを持ち、情報が分断されたまま運用している状態では、どれだけ見た目を整えても根本的な問題は残り続けます。

もし今、Bさんと同じようにエクセルの工程表を使っていてリスケにリソースが割かれているなら、工程表のフォーマットの前に管理構造自体を見直してみてください。
個別最適な視点で作られた構造なら、全体最適の視点で見直すと、ボトルネックが見つかり本当にやるべき施策がわかるはずです。

そして、一元管理の仕組みが必要なら、GROW工程管理のようなシステムも検討してみるとよいかもしれませんね( *´艸`)
GROW工程管理について詳しく知りたい方がいれば、連絡お待ちしています!

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