こんにちは、ジムリンです!
前回、ボクは大きな決断をしました。
「工場長の課題に集中する。追加機能は一切つけない!」
そう宣言して、なんとか同僚たちの理解を得たんです。
でも、宣言したからといってすべてが丸く収まるわけではありません。
今回は、ついに正式リリースした日のこと、そしてそのあとに起こった出来事についてお話しします。
目次
工場長への「電話を減らすためのアプリ」が完成!リリースしたあと、正直怖かった
工場長への電話を減らす!それだけを考えて、ボクは機能を徹底的に絞り込みました。
アプリを保存して、ホッとするかと思いきや……、襲ってきたのは、えもいわれぬ恐怖感。
使ってもらえなかったら……。
電話が減らなかったら……。
そんな風に、まだ起こっていないことを想像しては不安になるということを繰り返していました(..;)
しかし、その日の午後、さっそく工場長がデスクでアプリを開いているのが見えたんです。
ボクは離れた場所から、固唾を飲んで見守りました。
内心ドキドキです……。
工場長はしばらく画面を見つめたあと、無言でアプリを閉じました。
やっぱりダメだったかな……(T-T)
ボクは落ち込みながら、デスクに戻りました。
工場長への電話が減った!?「小さな成功」が現場を変える
アプリのリリースから数日後のことです。
ボクは気づいてしまいました。工場長のデスクの電話が……鳴っていないことに!
いや、正確には「減っている」んです。
以前は午前中だけで何度も鳴っていましたが、営業や各工程からの進捗確認や納期確認の電話が明らかに少なくなっていました。
しばらくして、営業担当さんが「ちょっと確認します」と言いながら、スマホを取り出す場面も見かけました。
いつもだったら工場長に電話している内容を、営業用のスマホからkintoneにアクセスして確認できている……。
もしかして……、ボクの作ったアプリが機能してる?
ボクは思わず声に出しそうになりました。
それくらい、嬉しかったんです。これって成功じゃないですか!?
全部の要望を入れようとしなかったこと、正直後悔するときもありました。
工場長の「電話対応がつらい」という、たった一つのボトルネックを見つめたことが、ほかの人たちを蔑ろにしてるんじゃないかって。
これでうまくいかなかったらって……。
でも、今ボクは目の当たりにしているんです。
小さな成功を。
変わったのは「電話の数」だけじゃなかった。広がり始める「改善」の空気
よくよく見ていくと、電話が減っただけじゃなかったんです。
現場の空気が少し変わったような気がします。
何かが、動き出しているような……。
工場長からのぶっきらぼうな「ありがとう」
その日の夕方、廊下を歩いていると工場長が歩いてきました。
「お前は何も分かってない!」と激怒したあの工場長です。
アプリのリリースから、まだ一度も言葉を交わしていませんでした。
工場長の電話は減ったように見えるけど、一体どう思っているんだろう?
ドキドキしていると、工場長が立ち止まり声をかけてくれたんです。
「……ジムリンさん。」
工場長は少し間を置いてから、ぽつりと言いました。
「……電話、減ったね。」
「前にシステム導入があったとき、えらい目に遭ったから、また同じことになると思ってた。」
「今回は、とても助かっているよ。ありがとう。」
その言葉に、すべてが込められていました。
やってよかった……。
ボクのやったことは間違いじゃなかったんだ!
工場長に頼らなくて済む!笑顔の同僚たち
翌日、「Excelの方が速い」と言っていたあの同僚が、興奮した様子でボクのもとにやってきました。
「ジムリンさん!さっき客先で納期を聞かれてさ、その場でkintoneで確認して即答できたんだよ。
ほら、作ってくれたアプリを使って!スマホからすぐに見られるからさ。」
「いつもならExcelで管理しているから、会社に戻って折り返し電話してたところだよ。」
「Excelのほうが作るのは速いかもしれないけど、利便性で考えるとkintoneのほうが上かも!」
お役に立ててよかったです!
その場でスマホから確認するなんてナイスプレーですね!
顧客もすぐに情報を得られて、安心したんじゃないでしょうか。
同僚がアプリを使ってくれている!ボクは内心ガッツポーズをしていました。
結果的に、みんなの声を無視した形になってしまったけど、こんな風に現場が変わるなんて。
そこまでボクは予想してなかったんです。
ああ、ボトルネックを解消するってこういうことなのかも?
ボクはようやく、ジョーさんから教わったことを体感的に理解しはじめていました。
次の一手は「みんなで考える」、そんな空気感を作りたい
数日後、ボクは思い切って次のステップに進むために、みなさんに集まってもらいました。
少しだけ、時間をもらえますか?
会議用のデスクを囲んだ工場長や各工程のリーダー、営業担当の前で、ボクは以前描いた業務フロー図を広げました。
工場長へ電話が集中する問題は解決できたと思います。
でも、工場の課題はそれだけじゃありません。
ボクは今回の取り組みで、少しずつでも改善していけば現場が変わることを実感しました。
だからこそ、ここで止まってはいけないと思うんです。
今回のアプリ制作では突っぱねたみなさんの声も、たくさんあります。
だから、次に解決したい課題を一緒に考えませんか?
「ジムリンさん、実は在庫確認をもう少し効率化したくて……。」
「Excel管理の工程管理表なんだけど、納期調整のために結構時間を使ってるんだよね。」
みんなも、今回のアプリで改善の良さを実感したんだと思います。
次の課題に対して、意欲的な声がどんどん上がるんです!
みなさん!ありがとうございます!
優先度を決めながら、一つずつ解決していきましょう。
そしたらきっと、みんなの負担が軽くなっていくはずです!
生産管理システムを作って!といわれて、「何からやればいいんだろう?」という地点からスタートしたボク。
まっさらな状態から始まった改善の旅は、一つの小さなゴールにたどり着きました。
【教訓】小さな成功が、チームの信頼と次の改善への推進力を生む ── 第1シーズン 完 ──
ジムリン、見ていたよ。
今回のアプリは無事、成果につながったみたいだね。
はい、ジョーさんが教えてくれたTOC理論のおかげです。
本当にありがとうございます!
今回のアプリ自体は生産管理システムとはほど遠いものだよね。
だけど、この小さな成功が現場に改善の空気を生んだはずだよ。
「こうやって改善していけばいいんだ」と思えたこと、これが工場の財産になる。
そして、次の改善への推進力になる。
それが証明されたね。
おっしゃるとおりです!ボク、次の改善の話もしたんです。
もう、わくわくしちゃって。
少しずつだけと改善を繰り返して、それが大きな生産管理システムになっていけば良いなって思っています。
あの、ジョーさん。これからもボクを支えてくれますか……?
コー・ジョーは工場の妖精。
ずっとここにいるよ。
ジョーさんは、いつものようにふっと姿を消しました。
今シーズンでボクが学んだことをまとめます。
・システム設計は「全体最適」から始める ── まず業務フロー図を描いて、森を見よ
・ボトルネックを見つけ、排除ではなく「支える」ことで全体の流れが良くなる
・現場の「気持ち(Why)」を聞き、最小限の「仕様(What)」に翻訳する
・完成がゴールではなく、対話しながら育てていくことがシステム開発の本質
・小さな成功がチームの信頼を生み、次の改善への推進力になる
ボクが作ったアプリは、スタートに過ぎません。
大事なのは、小さな成功を積み重ねて、チームと一緒に少しずつ育てていくこと。
いずれ、このアプリさえも改善が必要になるときがくると思います。
そのときも、今回学んだことを胸に、みんなの子を聴きながら前に進んでいくつもりです。
そして、ゆくゆくはkintoneで生産管理システムを作る!
ボクの挑戦は、これからも続いていきます(*^_^*)
── 第1シーズン 完 ──



