「まとめて作るな」で製造現場が変わる!TOC理論の魅力とは

TOC-Interview

こんにちは、ジムリンです!

ボクは以前、TOC理論のオンライン講座を受講して、ブログ記事でも紹介してきました。
詳しくは以下の記事をご覧ください!

ジムリンがゆく!第1回TOC研修|工場は一定速度で流れない!?

今回は、製造業のみなさんに改めてTOC理論の価値を知ってほしくて、そのとき講師を務めた考えるチカラ代表の狩野恵子先生と、合同会社アクララール代表社員の柴田照恵先生お二人にインタビューしました!

お二人について聞かせてください!

Q1. 自己紹介と、TOCとの出会いを教えてください

まずはお二人の自己紹介と、TOCとの出会いを教えてください!

 

狩野さん

狩野さん:わたしは宮城県出身で、今は仙台にいます。もともとリクルートにいて、その後、外資系の生命保険会社で17年ぐらい営業をやっていました。保険の営業で「入ってください」とか「亡くなったときどうするんですか」みたいなネガティブな売り方をしたくなかったので、マネーセミナー形式でママ友から広げていくようなスタイルでやっていたんです。お金の先生みたいな位置づけですね。

それを見た営業の師匠から「講師の仕事、向いてると思うよ」と誘われて、研修講師の道に入りました。

TOCとの出会いは、実は上司の命令なんです(笑)師匠が「TOCっていうのがあって面白そうだから、インストラクター資格取ってきて」と。その資格を取るためにはMQ会計の知識も必要だったので学びました。そんなスタートだったんですけど、学んでいくうちに「部分最適じゃなくて根本的な原因を解決することで全部解決する!」という考え方が「いいな!」と思うようになりました。

TOC理論を学ぶきっかけは、上司だったんですね!柴田さんはいかがですか?

 

柴田さん

柴田さん:わたしは社会人になってすぐ、リクルートコスモス(現:コスモスイニシア)というマンションデベロッパーで情報システムのサポートをする仕事をしていました。社内からの問い合わせが一気にわたしのところに集まるような状態ですね(笑)

その後、監査法人に転職して、上場を目指す会社の支援をしていました。そこで原価計算をがっつりやったんです。製造業のお客様の原価計算システムを作ったり、仕組みを理解しないとシステムにできないので、かなり勉強しましたね。

TOCとの出会いは、MQ会計が先なんです。それで、MQ会計の研修を受けているとき、仲間に「製造業の原価計算とかやっていきたいんだよね」と話したところ、「それならTOCの研修も受けたほうがいいよ」と言われまして。それがきっかけで、2017年頃に初めてTOCの研修を受けました。

 

お二人とも、人との出会いがきっかけでTOCに辿り着いたんですね。ちなみに、お二人の出会いは?

狩野さん:2020年1月に山形で開催された「農業TOC」というイベントですね。コロナが流行する直前で、まだ集まれた時期でした。

柴田さん:私は受付を手伝わされてたんですよ、参加者なのに(笑)。主催者がバタバタしてて「ちょっとお願い」って。

狩野さん:だから私は柴田さんを見てたんですけど、柴田さんは私のこと覚えてない(笑)。その後、わたしと他の人でオンライン講座を立ち上げようとしたんですけど、IT系が全然ダメだったんですね。そこで、柴田さんにお声がけさせていただいたっていう経緯があります。

Q2. TOCのどこに惹かれましたか?

TOCのどこに惹かれましたか?

柴田さん:わたしはね「まとめ作業のキャベツの動画」が一番衝撃的でした。まとめてやるのが最善だと思っていたんですよ。でも、え?って。

小さく分けてやった方が結果的に儲かるっていうのが、ゲームだけじゃなくてリアルでも体感的にわかったんです。だから、現場を見て在庫が溜まってると「TOCやりましょうか」って言いたくなります(笑)

たとえば4つの工程がある作業をするときに、1をまとめてやるか、1~4を繰り返すかってやつですね!1をまとめてやって、2をまとめてやって……とやりがちですが、1~4を繰り返すほうが効率的だなんて、ボクもびっくりしました!

 

狩野さん:わたしは、ゲームで「え、何もしてないのに改善された?」という体験が衝撃でした。鳥肌が立ちましたね。

製造業ってとにかく作れ、原価が安いうちに仕入れろ、って世の中の当たり前じゃないですか。でも、それで結局うまくいってない会社ってすごく多いんですよね。だから、TOCをうまく取り込める会社は大きく改善するだろうなというのを直感的に理解しました。「これを伝えていきたい!」と前のめりになりました。

ボクも講座を受けて「こんなことで工場が変わるの?」という衝撃がありました。逆に、なんで今まで気づかなかったんだろうって。でも、TOCを学んだからこそ気づけることなんだって、今ならわかります。

TOC導入の現場のお話を聞かせてください!

Q3. 実際にTOCを導入した現場は、どう変わりましたか?

実際にTOCを導入した現場では、どんな変化がありましたか?具体的な事例があれば教えてください。

柴田さん:サプリメントを製造している会社の事例を紹介しますね。

最初に工場に行った時、衝撃を受けました。通路にパレットと段ボールがドーンと置いてあって、「こっちに来てください」と言われても「どこ?どうやって歩くの?」という状態。通路なのに人がすれ違えない。ちょうどその頃、某所の工場で火災があってパートさんが亡くなった事件があったので、「これじゃ逃げられないですよ」とかなり強く言いました。

それは危険ですね……。

柴田さん:工程としては、ボトルを置いて、充填マシンでサプリを入れて、計量して、蓋を閉めて、増し締めして、取り置きして、ラベラーでラベル貼って、また取り置きして、エアーでホコリを払って、箱詰めして、検品して、段ボールに入れて出荷、という流れ。取り置きの工程がいくつもあったんです。

で、「どうなっていたい?」という話をしたら、「取り置きをなくしてスムーズに流れるようにしたい」と。じゃあそれをやりましょう、と。

具体的に何をしたんですか?

柴田さん:まず、取り置き工程をなくしていきました。あと、投入制限ですね。実は年末に社員全員でボトルを先に大量生産してたんです。「足りなくなると困るから」って。でもそれが在庫を溜める原因になっていた。

面白かったのが、グルグル回る作業テーブルがあったんですけど、百均で買った薄いまな板をペタペタ貼って動かないようにしてたんですよ。「動くと使いにくいから」って。でも「これ、動くんだよね?」って確認したら、動かした方がいいじゃんってなって。

金曜日にわたしたちが行って、午前中は見学、午後からみんなで「どうしたらいいか」を考えて。月曜日には「流れるようになりました」って報告が来ました。

1週間もかからなかったんですね!

柴田さん:結果として、工程数が14から11に減りました。通路も歩けるようになって、安全になった。派遣社員を10人近く削減できました。何より、赤字だった業務が黒字に転換したんです。5000本製造時は赤字だったのが、ライン変更後は7000本製造でも利益が出るようになった。

すごい……!数字で見ると説得力がありますね。

Q4. 現場の人たちは、すんなり受け入れてくれましたか?

新しいやり方を導入する時って、現場の抵抗があったりしませんでしたか?

柴田さん:社長と工場長が一緒に現場に乗り込んだんですよ。それと、パートさんや派遣さん以外の社員は全員TOC研修を受けていたので、共通言語があったのが大きかったですね。「これ第2ゲームだよね、第3ゲームにしないと」って言えば通じる。

あと、「やってみても怒られない」という安心感。社長がいるから、試してダメでも大丈夫という空気がありました。

やっぱり上の人たちがTOCを理解していると、現場もスムーズに動けるんですね。

柴田さん:そうなんです。パートさんのなかには、大手製造業を定年退職した60代、70代のベテランもいて。最初は「そんなやり方で……」と言っていたんですけど、結果が出たら何も言えなくなった。社員さんが「結果出てますから、黙ってやってください」って(笑)

結果が一番の説得力ですね。TOCって効果をすぐに感じられるのが良さな気がします。ボクも、ゲームだけで効果がわかったので。だからこそ、日々忙しい製造業の現場に取り入れるべき考え方なんだなって思いました。

TOC講座について教えてください!

Q5. 講座ではどんなことを学べますか?

TOC講座ではどんなことを学べるんでしょうか?

狩野さん:ゲーム形式で「体感」できるのが特徴ですね。流れ、在庫、ボトルネック……言葉で説明されてもピンとこないじゃないですか。でもゲームで自分で動かしてみると、「あ、そういうことか」と身体で理解できる。

柴田さん:言葉で習っても忘れちゃうんですよ。でも体験は覚えてる。「あの時こうだったな」って思い出せるんです。

確かに、ボクも仕事をしながら「ゲームのときのアレだ!」って思い出します。オンラインであれだけの体験ができるのはすごいですよね。

Q6. 初心者でも大丈夫ですか?

実はボク、講座を受けるときに会計の話が出てきたとき、「やばい」と思ったんです。数字が苦手なので……。MQ会計を学んでいないような初心者でも大丈夫でしょうか?

狩野さん:そこはすごく気をつけています。受講者がMQ会計をやったことがあるかどうかで、説明の仕方を変えるんです。初心者の方がいる場合は、丁寧に説明するように調整しています。

柴田さん:本当はもっと細かい話があるんですけど、「ここまで言っても意味ないよね」というところは省いて、必要最低限のポイントだけ伝えるようにしています。「本当はこうなんですが」とちょっと補足しつつ、「大きく捉える分には間違いありません」という感じで。

あ、それでボクも「全部原価計算と直接原価計算、これだけわかればいけそう」って思えたんですね!そこでつまずいてたら、その後の講座が全然頭に入らなかったと思います。救われました(笑)

Q7. 講座で大切にしていることは何ですか?

講座を運営する上で、大切にしていることはありますか?

狩野さん:「わからなかった」と帰ってもらいたくないんです。理解までいかなくても、「なんとなくこういうことだった」「楽しかった」という状態で帰ってほしい。それはどの研修でも同じですね。

ゲーム中の小芝居も、楽しさの演出になってるかなと思います。「お客さん、もうないんですか?」みたいな(笑)

 

柴田さん:わたしは「楽しく」というのが信条なんです。楽しく生きる、楽しく働く、楽しく遊ぶ。泣きながらやる研修は嫌なんですよ。昔は部活でも泣きながら練習して強くなる、みたいな時代がありましたけど、今はそうじゃない。ニコニコしてる方が脳みその動きが全然違うんです。

たしかに、体感的に学べるほかに、講座の雰囲気がすごくよかったのもあって楽しかったです!

Q8. 受講者にどんな変化を期待していますか?

受講者の方に、どんな変化や気づきを得てほしいですか?

柴田さん:さっきも申し上げたんですが、わたしはみなさんに「楽して」生きてほしいんですよ。「楽して」というのは、ぼーっとしてていいという意味じゃなくて、頑張りすぎないでほしいという意味です。

たとえば、講座を受けてくれたある研修講師の方の話なんですが、その方は自分がいくら稼いでるかも、いくら経費がかかってるかも把握せずに、仕事が来たら全部受けていたんだそうです。休みが全然なかった。でもTOCを受けて毎月会計をやるようになったら、「これぐらい稼げばもういいんだ」とわかってきて、週1日、2日と休みが取れるようになったようです。心配しないで生活できるようになったと言ってくれました。

 

狩野さん:私は、自分の困りごとをTOCの考え方で解決できるようになってほしいですね。わたしたちが「これが正解です」と渡すんじゃなくて、自分で考える手法を学ぶ。それがTOCの価値だと思っています。

TOCを学ぶとどんないいことがありますか?

Q9. 製造業にとって、具体的にどんなメリットがありますか?

製造業にとって、TOCを学ぶと具体的にどんなメリットがありますか?

柴田さんまず在庫が減ります。在庫が減ると利益が増える。キャッシュも増えます。ただ、売上は減る可能性もあるんです。でも利益は確実に増える。売上より利益なんですよ。

 

狩野さん:今、人手不足って言われてますよね。「人が採用できない」と悩んでいる会社がたくさんある。でも、TOCを学ぶと少ないリソースで利益を出せるようになる。採用しなくてもよくなるかもしれませんよね。

たしかに!採用にコストをかける前に、今あるリソースでどこまでできるかを考えた方がいいですよね。TOCで工場を改善したら、今のリソースで儲けが増えるかもしれないし!

Q10. 製造業以外の人にも役立ちますか?

TOCは製造業向けのイメージがありますが、それ以外の人にも役立ちますか?

柴田さん:農業の人たちもすごく活用してますし、主婦の人も活用できる。介護の人たちもめちゃくちゃ活用してるんですよ。何にでも実は活用できますね。

TOCって、もともとトヨタの大野耐一さんが考えた考え方をイスラエルのゴールドラット博士がまとめたものなんです。日本人の考え方がベースなので、日本人には腹落ちしやすいんですよ。

 

狩野さん:個人事業主の方も多く受けに来てくれます。どれぐらい働けばいいのか、どうやったら楽ができるのか。生活と仕事を切り分けにくい人たちが、ちょっとやってみようと思えるきっかけになったらいいなと思っています。

なんと、日本発祥の考え方だったんですね!だからこんなにしっくりくるんだ……。

TOCを学ぶか迷っている人に、ひとことお願いします!

最後に、TOCを学ぶか迷っている人に、メッセージをお願いします。

狩野さん:困りごとのない人っていないと思うんです。だから、誰が学んでも何らかの効果はあると思います。TOCは考える手法を学べる学びなので、自分で解決策を見つけられるようになる。ぜひ来ていただきたいですね。

 

柴田さん:TOCを知ってるか知らないかで、人生の楽さが変わります。仕事も生活も楽になる。ぜひ学んで、楽にしていってほしいなと思います。

お二人とも、本日はありがとうございました!

「わからなかった」で帰らせたくない、「楽しく」が信条──そういう考え方が根っこにあるから、初心者でもついていけるし、会計の話が出てきても「なんとかなりそう」と思えたんですよね。ボクが講座を受けたときに感じたあの安心感は、たぶんそこから来てたんだと思いました。

TOCに興味がある方、まず受けてみてください。受けてから「なるほどそういうことね」ってなると思うので!

2026年5~11月開催!講座のご案内

引用:【募集中】3人寄れば文殊の知恵オンラインTOC講座(全5回)第19~21期|合同会社アクララール

今回ご紹介した狩野さん、柴田さんが講師を務める「3人寄れば文殊の知恵オンラインTOC講座」は、第19期~20期の受講者を募集中です。

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